こんにちは、ますだです。
連日の暑さ。
ゆでダコになってしまいます…。
外だけではなく、家のなかでも脱水症は
起こるらしいので、とにかくこまめな水分補給に心がけましょうね。
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さて、先日、お笑い界の重鎮であり、世界的な映画監督でもある北野武さんが自身が撮る映画作品について、とても興味深いことを話していたのを目にしました。
下記に引用すると、
例えば、Xっていう殺し屋がいるとするじゃない。そいつがA、B、C、Dを殺すシーンがあるとする。
普通にこれを撮るとすれば、まずXがあらわれて、Aの住んでいるところに行ってダーンとやる。今度はBが歩いているところに近づいて、ダーン。それからC、Dって全部順番どおりに撮るじゃない。
それを数式にすると、例えばXA+XB+XC+XDの多項式。
これだとなんか間延びしちゃう感じで美しくない。
XA+XB+XC+XDを【因数分解】すると、X(A+B+C+D)となるんだけど、これを映画でやるとどうなるか、という話が「映画の因数分解」。
最初にXがAをすれ違いざまにダーンと撃つ。それから、そのままXが歩いているのを撮る。それでXはフェードアウトする。
それからは、B、C、Dと撃たれた死体を写すだけでいい。
わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。
それを観て、「Aを殺したのはXだとわかったけど、その他のやつらを殺したのは誰なんだ」と思ってしまうバカもいるとは思うけど、そういうやつははなから相手にしていない。
これを簡単な数式で表すと、X(A+B+C+D)。
この括弧をどのくらいの大きさで閉じるかというのが腕の見せどころで、そうすれば必然と説明も省けて映画もシャープになる。
北野武さんの作品の特徴のひとつは、「ムダな説明を省いた余いんだ」と、映画好きの友人から聞いたことがあります。
余いんがあることで、観客に想像させるんですね。
その余いんを作り出すうえで、北野武さんは、【因数分解】という考え方を取り入れています。
【因数分解】とは、それぞれの共通点を見つけて、ひとつにまとめてしまうことです。
実は、北野武さんは、明治大学理工学部の出身です。当時は学園紛争があり、卒業はできませんでしたが、理数系の人なんですね。
数学好きとしても知られています。
以前には、深夜枠で「たけしのコマ大数学科」という数学の問題を解く番組を持っていました。
また、北野武さんは、小説家では太宰治より芥川龍之介が好きと言っており、その理由について、
芥川龍之介でひとつ好きなのがあって、「数学が出来ない者は文学ができない」というのがあるのよ。
あらゆる文学活動においても数学的発想がなければいけない、と。それで、自分は工学部だから。
北野武さんは、あきらかに数学的な視点で世間を捉えていることが分かりますよね?
数学が世間を見る【フィルター】のひとつになっています。
映画や小説に限らず、世の中のあらゆる出来事を数学的な視点から考えることができます。
「数学を勉強して、役に立つのか?」
この質問に対して、自信を持って、「役に立つ」と言い切れなかった自分がいたのですが、
今回、北野武さんの発言を目にして、「やはり数学は役に立つ」という確信をえた気がします。
数学、学んでいきましょう!
それでは、また!
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